当院は東京都板橋区にあるIMSグループの病院です。厚生労働省臨床研修指定病院 日本医療機能評価機構認定病院 東京都がん診療連携協力病院 English 中文

IMSグループ 医療法人社団明芳会板橋中央総合病院

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患者さまと外科医にとって優しい手術

手術支援ロボット「ダビンチ」
呼吸器外科

「ダビンチ」=患者さんと外科医にとって優しい手術が可能となる

ロボット支援手術は、ロボットが全自動で手術を行うものではありません。術者が、操作台(コンソール)から操作しロボットの腕を動かすことで手術を行います。それではロボット手術の利点はどのようなものがあるでしょうか。
手術部位が立体的に、大きく見える(拡大視野・立体視)
術者は、今まで経験したことのない高精度の映像(10~14倍拡大、4K+3D画像)で体内を見ることで、通常の胸腔鏡手術と比較して細かい血管や神経まではっきりと確認できることにより、高品質の手術が可能となります。
ダビンチコンソール
手術を行う器具(鉗子)が、かなり自由に動く
従来の内視鏡手術の場合、手術に使用する器具は直線的です。簡単に言うと棒で手術を行っているようなものです。ダビンチ手術で使用する器具には複数の関節があり、人間の手を上回る動きを実現します(ロボットの関節は360度以上回転可能です)。さらに、内視鏡カメラも操作の部位に近づけることができるので、術者は患者さまの体の中に入って治療を行っている感覚で操作が可能です。また、通常の内視鏡手術では操作できない角度で手術を行うことができます。
ダビンチアーム
胸腔鏡手術と異なり、支点と作用点が一定である
胸部の従来の手術(胸腔鏡手術)では、深い部分を長い棒を使用して作業するため、ブレが大きくなります。一方ロボット手術は、作業が深くなっても、支点(=ロボットの関節:曲がる部分)と作用点が一定なので、手技が安定します。
胸壁(肋間)への負担が小さい(=痛みが少ない)
当科のロボット手術は8mmの傷を3~4箇所で行っています。肺癌手術の場合、肺を取り出すために3~4cmの切開を追加します。ロボット手術では、器具を動かすときの支点が、一定となるため肋骨の損傷がほとんどなく、痛みが少ない手術が可能です。
早期に退院可能となっている(当科での実績)
別グラフで示すように肺癌に対するロボット手術では、手術後4~7日で退院することがほとんどであり、現時点では、平均術後5.6日(在院7.3日)の入院期間です。これは、2019年厚生労働省が示す病院情報の公表に関する指標による肺悪性腫瘍手術の在院日数“全国平均11.51日”と比較しても短いことがわかります。また、縦隔腫瘍では、さらに入院期間は短く、直近10例では、術後平均1.5日であり、良性腫瘍では当日退院も行っています。(2021年3月データ)
肺葉切除術
縦隔腫瘍
退院イラスト

診療体制

当院では外科医だけでなく麻酔医、看護師、臨床工学技士を含めた医療スタッフの多くがダビンチに習熟しており、2019年4月のダビンチ導入後すでに457件(2021年9月現在)の経験を有しております。つまり、ほぼ毎日ダビンチ手術が行われています。さらに、定期的な緊急時の対応訓練もチームで行っております。

ロボット手術には、厳格な資格制度があります

ダビンチによるロボット手術は、Intuitive surgical社規定のトレーニングを受け資格を取得した医師のみが行うことができます。
当科のスタッフ全員が有資格者で、ロボット支援下手術の「コンソール(術者)」の資格取得者が3名、「アシスタント(助手)」の資格取得者が2名です。

実績

地域の皆さまの信頼を得て、2022年11月、200件を達成いたしました。

当科では、2019年12月にロボット手術を導入して以来、週1~2回の頻度で継続的にロボット支援手術を行っています。
(現在、当科のロボット手術枠は、金曜日と土曜日です。)

手術費用―保険診療を行っています

2018年4月から、今まで自費診療であったロボット手術による肺癌手術および縦隔腫瘍手術がともに保険診療できるようになりました。
手術の費用は通常の胸腔鏡手術や開胸手術と同負担です。

高額療養費制度

医療費の自己負担額(食事の費用・自費分は除く)が高額になった場合には、限度額の認定証の交付を受け、当院事務担当者にご提示いただくと、退院時の自己負担額が限度額までの金額となります。(健康保険組合や国保窓口への事前申請を要します。)詳しくはE館1階入退院受付にてご相談ください。

板橋中央総合病院呼吸器外科医師
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