腹部超音波でパンパンに腫れた胆嚢を確認しながら、胆嚢めがけて針を刺します。 持続的に黄疸のもととなる胆汁や炎症の原因になっている胆嚢内の膿を抜くために、左のような“ブタのしっぽ”のようなチューブを留置します。 ここからの造影では胆嚢の中にいくつかの石があることが確認できます。しかし、総胆管までは造影できませんでした。 |
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胆嚢の中の内容を抜いてから3日ほどで炎症と黄疸は改善してきました。 この時点で胆嚢内にいれたチューブより造影剤を入れると、今度は総胆管からそれに連なる肝臓内の胆管も写ってきました。 この造影結果では総胆管内にも2個1cm弱の石()があることが確認されました。 まず内視鏡にて総胆管の石を取った後、腹腔鏡下胆嚢摘出術を行う方針にしました。 |
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内視鏡を使って総胆管の出口を切り広げ、ワイヤーで石()を掴んで引き出します。 これをESTといいます。 リアルタイムのレントゲン画像を見ながら行います。 |
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内視鏡からのイメージは右のようになります。 総胆管の出口(乳頭部といいます)を切って広げ終わったところです。 |
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ワイヤーで石を掴んで引き出したところです。 色が黄色いのは胆汁のためです。 |
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総胆管の石は全部引き出しました。 まだ胆嚢は残っています。胆嚢内の石が写っています。 |
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総胆管結石を取った2日後に腹腔鏡下胆嚢摘出術を行いました。 経過は良好で3日後に退院しました。 入院したときは救急車で動けない状態でしたが、退院時には90歳という年齢とは思えないしっかりとした足取りで病院を後にしました。 左が治療後のお腹の写真です。 |