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胸のレントゲンを撮ると、左の横隔膜が通常よりかなり上昇しており、その下には大きく膨らんだ胃の中の空気が見られました。 |
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胸腹部CT検査をしてみるとより状況は明らかになり、胃がまるで逆立ちをするように左横隔膜から胸の中に飛び出しているのがわかりました。 |
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バリウム検査でも同様の結果で、胃が逆立ちをしながら胸の中に飛び出しているため、途中から先(十二指腸方向)へは全く流れませんでした。 |
![]() 4年前の事故で胸を強く圧迫されたことにより、胸の中の圧力が急激に上がり、横隔膜(胸と腹を境界する筋肉の膜)が裂けていたのでしょう。 一気に裂けるとすぐに症状がでますが、当初はほんの少しの裂け目だったのが、時間をかけて徐々に大きくなり、ついには胃が飛び出してしまったと考えられました。 これを外傷性横隔膜ヘルニアといいます。 以前は胸を開いたり、お腹を大きく開けて手術をしていましたが、最近では腹腔鏡で手術する例も増えてきました。 当院ではさらに低侵襲な治療を目指し、単孔式(1ポート追加)腹腔鏡下修復術を行うことにしました。 今回は裂けた部分を縫い合わせる作業があるため、5mmの傷を余分につけることにしています。手術の様子は次のような感じです。 |
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![]() これを縫い合わせていきます。 |
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![]() 縫い合わせた部位が破綻しないように人工の布で更に補強しました。 |