当チームでは、患者さまへの安全な抗がん剤治療が提供できる仕組み作りを目指し、積極的に取り組んでいます。 主に、がん化学療法委員会で承認されたレジメン管理や検査、処方支援に関わるプロトコールの作成、院内への情報発信等を行っています。 その中で、薬剤師としての研鑽を積み、専門性の向上も目指しています。 また、「がん薬物療法認定薬剤師」、「外来がん治療認定薬剤師」の育成サポートも行っています。
現在薬剤師としてNST専門療法士5名、実地修練終了者10名(2024.11現在)を有し、入院患者さまの自己治癒力・治療効果を上げるために栄養障害改善・低栄養予防を念頭にNSTの薬剤師としてチーム医療に積極的に取り組んでいます。 薬の知識を武器に検査値や患者さまの情報を考慮しながら、点滴(中心静脈栄養の組成検討、末梢静脈栄養の提案)や内服薬(副作用や相互作用)の確認など薬の適正使用と情報提供を行っています。
褥瘡回診は週に1度行われており、回診メンバーは、医師、薬剤師、看護師、栄養士、理学療法士、医療事務員で構成されています。 回診前には、メンバー全員が患者さん情報(褥瘡部位の状態、処置内容、日常生活に最低限必要な基本的動作Activities of Daily LivingADL、栄養評価など)を共有できるようにカンファレンスを行っています。 薬剤師は、褥瘡部位の処置薬や内服薬・注射薬の投薬内容、皮膚の保湿状態、排便状態などの把握及び改善策を提示し、褥瘡状態の改善や悪化・再発防止に努めています。 また、回診時には使用頻度の高い軟膏類や保湿剤を持参し、処置薬の変更などに迅速に対応しています。
当院には「がん」と向き合う患者さまを支えるためのチームがあります。 がんと診断された瞬間から、痛みや苦しみ、精神的なストレスなどの不快な症状を和らげ、患者さんがその人らしい生活を送れるよう全力でサポートしていきます。 チームは麻酔科医、外科医、精神科医、看護師、薬剤師、理学療法士、栄養士、ソーシャルワーカーそして医事課職員で構成されており、毎週のミーティングでは各専門家がそれぞれの強みを活かし、ディスカッションを行っています。 その内容は主治医や病棟スタッフとも共有・連携し、患者さま一人ひとりに寄り添ったケアを提供しています。 薬剤師は、主に痛み止めの投与量や剤型、副作用の確認や治療薬との相互作用について細心の注意を払い、最適な薬物療法の提案を行うよう努めています。 患者さま自身を支えるとともに、病棟スタッフへの専門的なサポートを通してより良い治療効果が得られるよう目指しています。
周術期管理チームの取り組みの一つに術後疼痛管理チームへの参加があります。 当院の術後疼痛管理チームは麻酔科医師、看護師、薬剤師、臨床工学技士、理学療法士が協力し、月~土曜日に回診を実施し、疼痛管理と安全性向上を目的に活動を行っています。 薬剤師はPCA(Patient Controlled Analgesia:自己調節鎮痛法)ポンプの薬剤調製、疼痛および副作用の評価や用量調整、鎮痛薬・制吐剤等の処方提案などを行っています。